8月14日(火) 朝6時30分起床、7時朝食。
女将自らベランダで焼いた秋刀魚を頂く。
ちょうどいい塩梅の塩加減と、香りの良い肉厚の身にごはんが進む。
女将に「本当に美味しいです!」と声をかけると
「でしょ〜?だって女川だもん!」と元気な答え。
短い言葉ながら郷土への誇りが感じらる。
地震により営業停止においやられるも、
前と変わらず美しき誇り高き故郷という思いを持ってくれていることは、
県外の私たちに郷土愛とは何かを教えてくれている気がした。
8時30分出発。
NPO石巻復興支援ネットワークのKさんとの待ち合わせまでに、
ほんの数分の余裕があったので、石ノ森漫画館のある中州へ。
自由の女神像の片足がもげている。
工場の中がひどく散乱している。
店の看板が割れている。
橋の欄干がまるで柔らかい素材で作られているように、複雑に変形している。
ただ、言葉を失う。 石巻駅にて石巻復興支援ネットワークのKさんと合流。
7人のボランティアさんと東北一仮設住宅の多い地域へ行く。
途中、ひしゃげた車が数千台置いてあるところを見る。
所有者じゃない人が処分することは基本的に難しく、かといって放置しておくと部品を盗みにくる者もおり、どう処理をするかその決定を待っている状態らしい。
仮設住宅にある、同じく仮に作られた集会所にて、コポキャラ藤原さんの
「キャラワーク」にお邪魔し、自分のキャラを作らせてもらう。
ボランティアさんの中にはドイツからの女の子もおり、
日本語のうまさと絵のうまさ、謙虚さに驚く。
ライブ会場に向かう途中、車で登れる日和山(ひよりやま)を案内してもらい、
一体を見渡す。
被災前の写真も欄干に提示されており、それを見てから現状を見ると
「何もかもな無くなった」という恐ろしさを改めて感じる。
山を下り、ライブ先にある近くのうどん屋さんにて軽く昼食を取り、
今回のツアー1回目となる公演先
「ツクイ大街道グループホームサンフラワー」さんへと向かう。
石巻ネットワークのボランティアさんがいてくださったおかげで、
力仕事がスムーズに運び大変助かった。
セットリストはこちら。
1.ふるさと
2.宝探し(一途)
3.仰げば尊し
4.津軽海峡冬景色
5.みちのく一人旅
6.ぞうさん
7.とんぼのめがね
8.ここにおいで(一途)
9.上を向いて歩こう
最初は、自己紹介や、親戚が南三陸にいると話してもやはり
「どちらさん?」という感じ。
これはどのデイサービスも同じで、私もその気持ちはよくわかる。
しかし、曲を進めて行くにつれ、次第に受け入れてくださっていることが
わかってくるのがこの慰問ライブの醍醐味。
仰げば尊しで、涙をこらえきれないおばあちゃんが一人。
ずっとずっと真っ赤にした目をティッシュで押さえておられた。
思い出すことがたくさんおありなのだろうと思うと胸が詰まる。
でも最後の曲では笑顔で、手拍子に参加してくださって、
これまた歌の力の成せる技と、再実感。
ライブが終了し、肌艶のいいおばあちゃんに「美肌の秘訣は?」と聞くと、
「雑穀がきらいで、サツマイモばっかり食べていた」とのこと。
「いいよね、サツマイモの天ぷらとか」と言うと「そうそう!」と笑顔に。
歌の前にこんな風にくだけて話せただろうか?
歌の後だからこそだとしみじみ思いつつ、
みんなでピースをして写真を撮ってもらう。
東北応援ライブツアーレポート1日目
〜第2弾 ツクイ大街道グループホームサンフラワーデイサービスさん〜に続く