いつもありがとうございます。
いよいよこのツアー最後の公演となります、
大船渡市立赤崎中学校ライブがやってきました。
宿から向かう途中、車のナビで「赤崎中学校」という文字が出たのですが、
そこは更地になっていました。
海辺にある学校のため、すべて流されてしまったのです。
そのため、今はフレアイランド尾崎岬という、
海を眼下に眺める展望地に仮設の学校を立てて、
そこでみんな学校生活を送っているそうです。
到着してすぐ、雄大な景色に見とれながら涼しい風に吹かれていると
「これ、鯖江市からのだ!」 というどんちゃんの声。
振り向くと、学校脇につつじが植えられたプランターがあり、
そこには
「福井県鯖江市PTA連合会 絆プロジェクトこどもふれあい事業 H24.8.18」
の文字がありました。
facebookでどなたかが教えてくださったと記憶しているのですが、
鯖江市のPTA連合会が企画した「絆プロジェクト」で、
鯖江、中央、東洋中学校の生徒らが大船渡市にバスで来て、
プランターに植えたつつじをプレゼントしたものでした!
ここに来た福井の中学生の子たち〜!
ちゃんと咲いていたよ〜〜♪
お出迎えくださった校長先生と少しお話をさせていただいたのですが、
赤崎中学校の生徒は、裏手にあった山に避難し全員が無事だったそうです。
それは何よりと思いましたが、山の上から自分たちのものが
すべて流されている様子を見ていたのだろうかと思うと、心が痛みます。
玄関に飾られていた、この表札と
木彫りの校歌ですが、
これは流されたものたちの中から見つかったものだそうです。
校長先生がおっしゃるには 「失ったものは大きいのですが、
得たものも大きいのですよ。たとえばこの校歌ですが、
音源も楽譜もピアノも流されてしまいましたが
(後日、校長室にあった金庫が発見され、その中から楽譜が見つかったそうです)、
横浜のフェリス女学院さんが、楽譜を作り直し、音源も録音してくださいました。
それに合唱指導まで来てくださり、生徒の歌声は格段にアップしました」
とのこと。
合唱や合同演奏などにある魅力といえば、美しいハーモニーだと思うのですが、
自分の歌声がみんなの歌声と一つになり、しかもレベルも上がっているとなれば、
歌い終えたときに感動はいかばかりかと思います。
しかも自分の歌声ですから、一生自分のものです。
大きな宝物を得たのだなあと思いました。 体育の授業が終わったところで、
体育館に機材を搬入したのですが、鯖江市役所の藤田さんや、
サビ電気の佐飛さんがお手伝いくださり、とっても助かりました〜!
ライブの始まる前、鯖江市長よりお預かりした親書を校長先生にお渡ししました。
そして、今回のライブをセッティングしてくださった、
鯖江市役所の藤田さんもご紹介させていただきました♪
今回のセットリストはこちらです。
1.ONENESS
2.Welfare〜ふれあって つながって 輪になって〜
3.そのままでいて
4.カンテラ
5.団地音頭
6.Let’s Go!〜越前市大虫小学校応援歌〜
7.Like a Dragon
8.君の明日へ
9.団地音頭(アンコール)
真面目な話の時には静かに聞き、曲で盛り上がってくると立ち上がり、
ジャンプしてさらに盛り上げてくれました。
よく学校ライブあるのは、一度盛り上がるとその余韻から静かになれない、
というパターンですが赤崎中学校にはそれがありませんでした。
メリハリがあるといいますか、静と動のバランスが見事なのです。
そして、とにかく男の子が元気いっぱい!!
合いの手を生み出し、それを大声で連呼してくれたり、踊ってくれたりするのですが、
一方女子はそれを笑顔で見守っている優しい雰囲気です。
決して「冷ややかな目線」ではないところが、とってもいいな〜と思いました!
また、松葉づえをついている男の子がいたのですが、
椅子に座ったままの彼の周りに友達が集まって、どんなに興奮状態であっても、
一人にさせないところも感動しました!
アンコールが沸き起こり、再度「団地音頭」を歌わせていただきました〜♪
その時の様子はyoutubeにもアップしましたので、
短いのですがどうぞご覧下さい♪
http://www.youtube.com/watch?v=8hBLa9yBLzA
アンコールを終え、一途カードと、私たちが選んだ本をプレゼントさせていただいたあと、
生徒会長の女の子からご挨拶を頂きました。
こちらも素晴らしかったです!
どんちゃんから一切目をそらさず、自分の言葉で話してくれたんです。
「学校が流されてしまったことは悲しいけれど、仮設の学校を作ってくれてとても嬉しい。
ただ、仮設だけに不足しているところもあったりするけれど、
今日こうして楽しいライブをしてくれて気分がすっきりした。
またこれから勉強や復興にむけてがんばっていきたい」 中学生の口から、
「復興に向けて頑張りたい」 という主観的な言い方ができることに驚くと同時に、
深く深く尊敬の気持ちがわきました。
私が中学生だったとき、何もかもが
「決められたこと」「ルール」「大人の言うこと」に従いながら、
あるいはいくつかの選択肢の中から選ぶなどして生きていたように思います。
時々そこから外れるドキドキを楽しんだり、友人と文句を言い合ったりしながら。
「復興は誰かがやってくれるものではなく、自分たちですることなのだ」
という自覚と、すでに未来を見据えている瞳に、しびれました〜!
くまちゃんがトーク中に 「君たちこそが、リーダーになっていくんだよ」
という話をしていましたが、すでにその芽吹きがあるのだと実感させてもらいました!
控室に戻ると、保健の先生がお茶を入れてくださったのですが、
子どもたちのことを褒めると 「はい♪とってもいい子たちで、私も大好きです!」
との笑顔でのお返事!
ああ、やっぱり赤崎中は最高の学校だ、と思いました。
こうやって先生が 「この学校の子どもたちのことが好きだ」 と、
外部の私たちにもはっきり伝えてくれるなんて、
変な謙遜よりもよほど愛情深いことが伺えます。
校長先生にも 「メリハリがあって、素晴らしい子どもたちですね」
と伝えると、 「それも得たものの一つかもしれませんね」 とおっしゃって、
固い握手をしてくださいました。
やはり校長先生も「素晴らしい生徒である」ということを
認めておられるのだなあと思いました♪
いつかまた、みんなと一緒に歌って踊りたいです。
赤中、最高ーーー!!!!!
応援ツアー最終日:帰福に続きます。